映画スキャンダル(Bombshell)は、実際に起こったセクハラ訴訟から、着想を得た映画です。
訴訟からわずか数年で、この事実を世に伝えたいと、映画化されました。
映画の中では、3人の女性の行動が彼女たちの明暗を分けます。
映画 スキャンダル 実話に着想を得たストーリー
FOXニュースのアンカーウーマン、メーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)は、鋭い切り口でインタビューする人気女性キャスター。時にはやりすぎて、敵を作ることもあります。
彼女を支えるやり手CEO、ロジャー・エイルズは、ニュースを知り尽くし、激を飛ばす実力者です。
番組を盛り上げるロジャーには、女性キャスターを品定めし、自分の思い通りにするという、裏の顔があります。
そんな時、ロジャーに迫られて拒み、左遷されたグレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)が、ロジャーを訴えます。
グレッチェンは裁判に勝てない、という見方がある中、同様な被害を受けた女性たちが、声を上げ始めます。
実話にもとづいた映画 スキャンダルの感想
映画「スキャンダル」の感想ですが、
まず、驚くのが、このセクハラ訴訟が2016年のことだということです。
女性蔑視やセクハラは、20~30年前の話に思えますが、男女同権のアメリカに、長い間セクシャルハラスメントは横行していました。
TVのレポーターになったり、自分の番組を持つには、自分をアピールしなければなりません。
しかし、そのアピールの仕方が間違っていたり、女性を食い物にする男性もいます。
実際には、実力と実績がなければ、ニュース番組のメインキャスターにはなれません。
しかし、テレビに出たい、出世したいなどの願望や、左遷されたくない、クビになりたくないという恐怖で、上司の理不尽な要求に従ってしまう女性も少なくないです。
彼女たちは、容姿や服装に対してとやかく言われ、セクハラを受けても、声を上げることができませんでした。
競争の激しいテレビ業界で、ある程度の地位を得た女性が、告発することは異例です。
告発により、自分や周囲の人間のキャリアが、台無しになってしまうこともあるからです。
リスクを取って、告発するという勇気に感心し、拒絶できないという心の弱さににも共感します。
FOXニュースは、視聴率の高いニュース局です。
映画の中では、アメリカ人の支持政党や保守派、リベラル派のことも語られています。
日本人にはわかりにくい、2大政党の支持層と、どちらよりの人なのか、局なのかということを考えながら観るのも面白いです。
まとめ
映画「スキャンダル」は、実際に起こったセクハラ訴訟を元に作られた映画です。
テレビの世界での女性に対するハラスメントと、それに女性たちがどう立ち向かったのかが、描かれています。
この映画では、3人の女性の行動で、彼女たちの明暗が分かれます。
もし、自分だったら、という視点で観る人も多いはず。
訴訟を起こしたグレッチェン・カールソンは守秘義務があるため、過去を語ることはできませんが、訴訟からわずか数年で、この題材が映画化されるのは興味深いです。
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