2年前に、左の橈骨遠位端を骨折しました。
手首は、日常動作でよく使うところです。
動きが悪かったり、痛みがあると、不安に思います。
同じ経験をして、不安や悩みをお持ちの方に、参考になればと、自身の体験談を、まとめてご紹介します。
今までの経過
リハビリ終了時の可動域
左手首を骨折して、4ヵ月ほどで、ギプス治療とリハビリの通院を終了しました。
手首の可動域は、ざっくり、骨折前の90%くらいです。
左手首を前後左右に動かした場合、かなり回復しているように見えます。
しかし、壁や床など、平らなところに手をつくと、手首が返せず、骨折前の可動域に戻っていないことがわかります。
病院でも、骨折前と同じ状態に戻るのは、無理だと言われていました。
つまり、骨折半年後の可動域は、骨折前の9割くらいです。
私の場合は、橈骨が上下に若干ズレて、くっていてしまったので、骨折前に戻るのは元々無理だったようですが、リハビリにより、元に戻ると期待していたので、落胆はありました。
医師によると、変形したのに、ここまで、可動域が広がったのは、かなりよい結果だそうです。
手首骨折後の経過
リハビリ通院が終了したあとは、自力で回復につとめます。
できれば、可動域を骨折前に近づけ、不自由がないようにし、徐々に、重いものを持てるようにします。
骨折後、半年くらいは、また、折れるのではないかという不安にかられますが、骨がつながった後は、日常生活でも手を使うようにして、少しづつ手に負荷をかけます。
筋力や握力の増加により、安定的に手を使えるようになります。
骨折後半年、橈骨の状態
骨折後半年くらいして、折れた橈骨の上に、1cmくらい突起が、出てきました。
折れたところが盛り上がって、まるで、骨を補強しているように見えます。
その突起部分は、だんだん大きくなって、骨折後2年の今でも、そこにあります。
手首の内側は、骨がズレてついたせいなのか、少し引っ込んだ感じになりました。
左手と右手の内側を比べると、左の方が細いです。
数か月経つと、本人だけが気づく手首の変形は、あまり気にならないようになります。
ストレッチの継続は不可欠
病院でのリハビリ終了後は、自宅で、ストレッチと筋トレを続けました、
それまでやっていたリハビリメニューをやらないと、動きが悪くなります。
特に、手と手首のこわばりは、相当ひどかったので、ストレッチは欠かせないです。
寒いところから、温かい室内に入ったり、食後などは、こわばったり、むくみを感じます。
右利きの場合は、元々、左手に筋力がなく、左手を使っていても、なかなか筋力が戻りません。
橈骨遠位端の神経の痛み
左手首の神経の痛みは、断続的に続いていました。
手首の内側の正中神経の痛みは、いつの間にかなくなっていました。
橈骨付近の神経の痛みは、徐々に、おさまりましたが、1年以上経ってもなくなることはなく、急に襲ってきます。
リハビリ中、神経の痛みは、日に何回もありましたが、痛みが日に1回ほどに減ると、だいぶ楽です。
リハビリ後、1年経っても、たまに痛みますが、すぐに治まる程度です。
神経の痛みは、他にはない、力が抜けてくるような痛みです。
手の甲の痛み
橈骨側の神経の痛みは、断続的だったのですが、手の甲の痛みは、それより多かったです。
推測ですが、小指側の手の甲は、普段、動かさないところなので、筋力が戻らず、神経が痛くなるようです。
その痛みも、時間の経過と共になくなり、手の甲の痛みは、1年後には、ほぼなくなりました。
左手首 尺骨の変化
病院でのリハビリ終了後、左手首の尺骨回りが、赤く腫れてきました。
腫れるというより、明らかに尺骨が、一回り大きくなっています。
そのため、尺骨回りの肉が引っ張られて、痛みます。
尺骨は、弱くなってしまった橈骨側をかばうためか、骨が大きくなりました。
引っ張られた皮膚は、赤くなって痛み、それが数か月続きました。
尺骨が大きくなり、小指側の手の甲が引っ込んで、手の形も変わってきました。
悪い部分があると、自然に他の部分がカバーします。人の身体は、よくできています。
リハビリ通院終了後1年
リハビリ終了1年後には、各部位の痛みもほとんどなくなり、手首は、変形はあるものの、十分、使えるようになりました。
左手で、重いものも、持てるようになりました。
床に手をついて、身体を支えることも、できるようになりました。
手を動かさないと、こわばりが出てきますが、そのこわばりも、だいぶよくなりました。
握力、筋力は、以前のようには戻りませんが、日常生活には、支障はありません。
怪我から2年 体験で学んだこと
左の橈骨遠位端骨折から2年、左手は、日常生活に支障がないほど回復しました。
痛みもほぼなくなり、変形は残るものの、手をついたり、重いものも持てるようになりました。
この怪我から学んだことは、怪我の回復のために「できることをする」、そして「それをコツコツと続ける」ということです。
思うようにリハビリが進まず、不安やストレスで、眠れないこともありましたが、折れた骨がくっつけば、その周辺の骨などが、折れた骨をカバーしてくれます。
怪我をしているときは、長い目で怪我の経過を見ることができなくなりますが、時間をかければ、回復するということを信じて、リハビリを進めましょう。
よく、怪我や手術をしたアスリートが「リハビリ頑張りました」と言いますが、頑張らないと回復はしません。
頑張ったことで、回復すれば、それは自信になります。
100%とはいかなくても、元の状態に戻すために努力した自分を、誇れるのです。
時間の経過と「治る」の定義
「治る」の定義はむずかしいです。
100%元に戻ることはなくとも、回復することは可能です。
ギプスやリハビリで辛かったころ、自分の手を切り離したいと、感じることがありました。
自分を大切にしていなかったせいです。自分の一部を切り離してはいけません。
痛くても、変形しても、これが自分の一部と思って「大切」に思うようにしましょう。
時間が経って、自由に手が使えるようになると「左手使えるって、ホント、便利だなー」と思います。
自分の身体を大切にできるようになったのは、この怪我からの学びです。
まとめ
左橈骨遠位端骨折から2年、左手は、日常生活に支障がないほどに、回復しました。
痛みもほぼなくなり、変形は残るものの、手をついたり、重いものも持てるようになりました。
痛みや辛さに耐えて、リハビリを頑張った結果です。
同じ体験をしている皆さん、骨折前と同じに戻らないにしても、回復することは可能です。
自分を大切にして、日々、改善に努めましょう。
コメント
1ヶ月半余り前、テニス中に転倒し左手を強打、左橈骨遠位端骨折によりギプスシーネで固定中です(同時に左肩腱板断裂も)。未だ骨癒合は出来ておらず(年齢的なこともあり癒合が遅い!)、ようやく指の曲げ伸ばしのリハビリを始めたところです。骨折後の不安、日常生活での不便さ、苦労等について、貴女のブログが大変参考になり、全文拝読させて頂きました。やはり、実際に体験した方の症状や回復の経過、心境の推移等の記述については、大いに共感させられまた慰められました。あらためてブログ掲載に感謝いたします。ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
骨がつかない状態は、大変、不安かと思います。私の場合は、ずれた状態ですが、少しくっついたところで、医師の指示でリハビリを始めました。リハビリが遅れると、可動域が戻らなかったり、回復が遅れたりするからです。その判断のおかげで、今も変形はあるものの、日常生活には問題ないほどに回復しました。
一日も早くリハビリが開始できるよう、お祈りしています。
はじめまして。
昨年、12月に凍結した路面で転倒し、右手首を骨折してしまいました。
只今、リハビリ中ですが、尺骨が右側に少し飛び出してくっついており、なかなか思うように回復せず…モヤモヤとしながら日々過ごしてきたところ、keicya様のブログを見つけました。
拝読させて頂き、とても参考になりました。
自宅でストレッチをしても、直ぐに元に戻り…落ち込んだりしていましたが、keicya様も同じ経験をされており、励まされました。
ありがとうございました。
これからまだまだ、リハビリは続きますが、かならず良くなると信じて励みたいと思います!
ブログ掲載して頂き心より感謝致します(*^^*)
リハビリ初期は、なかなか進まず、かなりつらいと思いますが、なるべく沢山動かして、早期に回復させるのが大切です。早く日常生活を取り戻せるよう、がんばってください。私が、怪我で学んだのは、「自分を大切にする」ということでした。