NHK・Eテレで「ソーイングビー5」の放送されました。
ソーイング・ビーは、イギリスのアマチュア裁縫コンテスト番組です。
裁縫歴や年齢・性別、バックグラウンドの異なるメンバーが、3つの課題に挑戦します。
コメディアンの司会者ジョーが番組を進行し、エズメとパトリックが、プロフェッショナルな視点から審査します。
本ブログでは、ソーイングビー5のメンバーと順位を紹介します。
今までのシリーズとこれからのシリーズ
ソーイングビー5
ソーイングビー5は、コロナ渦で、ソーイングルームをテムズ川沿いに移転しました。感染対策をしながら、ソーイングの実力を発揮できるように工夫されています。
メンバーは、ソーイングルーム近くのコロナ対策用バブル内に滞在し、服作りに挑戦します。
番組では、出場する12人のメンバーの職業や経歴、コンテストに出るきっかけなどを紹介します。
3つの課題終了後に、ひとりの出場者が、脱落します。
決勝を目指す、メンバーたちの意気込みや、あわてぶりを見るのも楽しいです。
司会者
ジョー・ライセット: イギリスの人気コメディアン、ジョーは、冗談を言いながら、出場メンバーをサポートします。
審査員
パトリック・グラント: エンジニア出身のデザイナー、パトリックは、温厚そうな物腰で、服がきっちりと、正確に仕上がっているかをチェックします。
エズメ・ヤング: 独創性と大胆さを大切にするベテランファッションデザイナー、エズメは、服飾の講師で、辛口審査にも定評があります。
メンバーと順位
定番の服
・・型紙の課題は、シェルトップブラウスです。襟と袖のないブラウスの生地は自由なので、各自のセンスが問われます。胸の周りにダーツを入れて立体的に仕上げ、首の後ろは、ボタンで留めます。
・・リメイクの課題は、Tシャツ。自由度が高いため、ワクワクするアイデアが試されます。元の柄を上手く使えるかがコツ。公平性のため、審査員には、誰の作品かを明かしません。
・・モデルの課題は、ビュッフェドレスです。丈が長く、ゆったりとしたドレスは、スカートにギャザーをたっぷり入れます。ふんわりゆれるドレスをモデルに合わせることも重要です。この課題は、事前の練習が許されています。
型紙とリメイクの順位
1-10 セリーナは、エジンバラの医学生で最年少。型紙の課題は、控えめで上品な水玉の生地で、ボタンも見返しもダーツも完璧。リメイクのショートパンツは、柄の組み合わせがよくない。フィットした身ごろと膨らんだ袖が特徴のビュッフェドレスは、生地がよく、ギャザーも正確にできている。
2-4 レベッカは、教師の資格を持ち、スーパーで働いている。袖ぐりやステッチもよくできたブラウスは文句のつけようがない。リメイクの子供用ワンピースもきれい。モデルにフィットしたドレスは、かろやかで、生地もよい。
3-9 ジーンは、アートサイコセラピスト。型紙の課題は、きれいな柄を選び、見返しもきちんとできている。リメイクのワンピースは、ネコの柄の位置が変。ギャザーたっぷりのドレスは、モデルに合う生地で、袖口をもっと広げた方がよいが、すばらしい。
4-7 ラフはフランス人のトランペットの奏者だが、本業は、テキスタイルデザイナー。映画などの衣装を加工している。ソーイングは、初心者。ブラウスは、模様が切れているミスがあった。リメイクのマイアミバイス風のトップスは、よくまとまっている。モデルの課題は、琥珀色のビーズがすてきなレースのドレス。切り替えラインの柄合わせも高評価。ドレスが優秀作品に選ばれる。
5-1 アンドリューは、うさぎと聖職者と暮らしている数学教師。ブラウスは、背中のアキの片側が長かった。元のTシャツの文字をアレンジして新しい組み合わせにしたリメイクのワンピースで、1位。後ろのハートも凝っている。モデルの課題のドレスは、身ごろのタックがイマイチ。
6-2 アダムは、クルーズ船のショーの演出をしている。ブラウスの柄の配置はよい。リメイクのワンピースは、色もよく、生地の使い方も上手く、高評価。エレガントなドレスは、縫い目もきれいだが、肩は隠した方がよい。
7-6 ロラトゥは、服のサイズがないため、自分の体形に合わせて服を作っている。ブラウスは、よれじわが表にでてしまっている。80年代風のリメイクのトップスは、よく考えられている。やわらかい動きの出るロングドレスは、ポケットもある。
8-3 ファリーは、夫と娘たちと暮らすジンバブエにルーツを持つ女性。ファッションに興味があるが、経理として働いている。型紙の課題は、パーツが小さく、ボタンでミス。リメイクのオーバーオールは、肩紐が編んであり、よくできている。ドレスは、スカートの下の部分と首の後ろが未完成。
9-5 キャスリンは、学校の食堂で働いていた。引退後は、やりたいことリストを作っている。ブラウスの柄合わせができていない。リメイクでは、飾り付きのスカートを作成。サボテン柄のドレスは、生地も素敵だが、ベルトにステッチを入れる時間がなかった。
10-8 アディーナは、バーミングガムの学校の相談員。ブラウスは、後ろのアキをほどいてやり直して、痛恨のミス。リメイクのハーレムパンツは、色の配置がおかしい。ドレスは、ループの装飾が沢山あり、南アジアっぽい。
11-11 ジュリーは、バーレスクダンスの教室に通っている。ボタンホールでミスし、裾も完成しなかった。リメイクのトップスは、よくわからない仕上がり。ドレスは、裏地で手間取り、スカート部分をつける時間がなく、完成していない。今回で脱落。
12-12 ダミアンは、ビールとバイクと音楽が大好き。ブラウスのミツバチ柄はよいが、指示書がよくわからず、見返しでミス。Tシャツのリメイクは、色が変で、穴も空いている。モデルにぴったりの華やかなドレスは高評価で、挽回。
夏の服
・・型紙の課題は、ペーパーバッグパンツ。ウエストギャザーの、紙袋を絞ったようなショートパンツで、ベルトを付けます。ポケットと裾の折り返しがポイントです。
・・リメイクは、男性用のボードショーツと水着を4枚まで使って、女性用のイブニングウェアを作ります。元のポケットや紐を生かして、派手な柄から独創的な服を作ります。
・・モデルの課題は、ボタンあきのワンピース。ボタンホールをまっすぐに並べ、ダーツでウエストをフィットさせる夏向きのワンピースです。
型紙とリメイクの順位
1-7 ラフ:個性的な柄のペーパーバッグショートパンツは、形がきれいで、ウエストとベルトもよく、すばらしい。リメイクの上半分はよく、下の方がロケットみたいで、評価がわかれる。柄がきれいなワンピースは、ボタンがまっすぐでなく、バストトップがずれている。
2-2 セリーナ:パンツは、ギャザーもよく、柄もぴったりでよく縫えているが、裾の折り返しが間違っている。リメイクのワンピースは、脱ぎ着がしやすく、よく考えられている。花柄に木のボタンのワンピースは、袖もよくできているが、モデルにフィットしていない。
3-10 アンドリュー:きれいなギャザーのショートパンツは、裾もベルトもよいが、ウエストのステッチが曲がっている。リメイクのワンピースは、上下ちぐはぐで、ちょっとやりすぎ。ワンピースの全体はよいが、ベルトの位置が悪い。
4-4 キャスリン:パンツの全体はよいが、ベルトの端がとがっていない。リメイクのトップスは、色の組み合わせがよくできている。モデルの課題は、前がフィットしていなく、未完成。
5-8 ファリー:ショートパンツの折り返しは、OKだが、ベルトがきれいでない。ビーチっぽいリメイクの色はいが、裾がずり上がってきそう。モデルの課題は、フィット感はよいが、ボタンが5個なく、未完成。
6-6 ダミアン:型紙の課題の指示をちゃんと読まず、裾の折り返しでミス。リメイクは、色の組み合わせはよいが、裾のフリンジはイマイチ。ワンピースは、ボタンを手作りして、柄合わせもよい。
7-5 レベッカ:パンツのポケットをウエスト部分に縫い付けていないが、裾の折り返しをやり直し、成功。チューブトップとボトムの組み合わせのリメイクはよいが、トップにダーツが必要。ワンピースは、袖、紐、ボタンもよいが、肩がだぶついている。
8-1 アダム:別布のベルトが目を引くパンツは、ウエストが上手く縫えていない。色の組み合わせのよいリメイクのワンピースは、パーツの配置がよく、バランスが取れていて、1位に。ワンピースは色の組み合わせがよく、大きなボタンが目を引く。
9-3 アディーナ:ショートパンツのポケットの片方を後ろ向きにつけてしまい、裾も正しく縫えていない。派手な幾何学模様をよくアレンジしたリメイクは、高評価。優雅ですばらしいワンピースは大胆で、シック、モデルにフィットしている。優秀作品に選ばれる。
10-11 ロラトゥ:ショートパンツの折り返しが雑で、ポケット上部をウエストに固定していない。リメイクのワンピースは、雑で、何を作りたいのかよくわからない。セクシーなワンピースは、ボタンが15個もついていて、挽回。
11-9 ジーン:ポケット位置が合っていなく、パンツの裾も指定の長さではない。リメイクは、腕の上が下げがむずかしく、よくできていない。ワンピースは、華やかでフィットしているが、裾が処理できていなく、ボタンも未完成。今回で脱落。
メンズウェア
・・型紙の課題は、ベイカーボーイハットです。労働者が愛用した帽子で、8枚のパーツを張り合わせて本体を作り、前に「つば」を付けます。小さな帽子は縫いにくく、裏地も付けるので、正確な仕上がりが求められます。
・・リメイクは、男性用のウールなどのジャケットを、女性用のおしゃれな服に生まれ変わらせます。元のジャケットの特徴を生かしながらも、女性らしい独創的な服にします。
・・メンズモデルの課題は、ユーテリティージャケットです。実用的な作業着風ジャケットは、丈夫で、便利なポケットが沢山です。適度なゆとりと全体のバランスが大切です。
型紙とリメイクの順位
1-3 ラフ:模様のある生地を上手く使った帽子は、柄がよく合っていて、つばも裏地も素敵。ポケット付きのセクシーなワンピースのリメイクは、生地の配置がよい。ユーテリティージャケットは、デサインはよいが、サイズが小さすぎる。
2-1 セリーナ:色を半々に使った帽子は、よく縫えている。全く違う服に変身させたトップスは、ポケットもあり、独創的で1位に。モデルの課題のジャケットは、柄合わせがよく出来ている。
3-2 アダム:色の組み合わせのよい帽子は、全体的に美しい。リメイクのカクテルドレスは、ダーツを沢山入れて、きれいなシルエットになっている。ジャケットは、裏地もおしゃれでよい。
4-9 キャスリン:ベイカーボーイハットは、色がすばらしく、よい出来。ジャケットの形が残るリメイクのワンピースは、行き当たりばったり。ユーテリティージャケットは、生地がデザインに合っていて、きちんと縫えている。
5-10 ファリー:よい生地を選んだ帽子は、つばもよく出来ている。カクテルドレス風ワンピースは、リメイクが不十分。ジャケットは、素晴らしい出来で、見返しとポケットの裏地も素敵。美しく縫い上げられていて優秀作品に選ばれる。
6-6 レベッカ:色も裏地もよい帽子は、少し歪んでいるが、よくできている。ジャケットの布を前でクロスさせたリメイクのワンピースは、裏地がないとちょっときわどい。ユーテリティージャケットは、上手く縫えている。
7-8 アンドリュー:パーツの縫い方が雑な帽子は、頭上のボタンが取れた。ジャケットの袖から作ったリメイクのスカートは、後ろが編み上げで、よく考えられている。モデルのジャケットは、サイズが小さめだったが、前立てを付けて広げ、内ポケットもつけて、挽回。
8-4 ロラトゥ:帽子のパーツに隙間ができていて、左右対称でない。ジャケットを後ろ前にしたリメイクのトップスは、よく出来ている。ジャケットは、襟やスナップボタンなどでミスがあり、未完成。今回で脱落。
9-7 アディーナ:帽子のところどころに穴があり、縫い目が見えている。リメイクのワンピースは、色の配置が上手くなく、イマイチ。ジャケットは、前のファスナーでミスがあったが、上手くデザインを変更して、挽回。
10-5 ダミアン:ベイカーボーイハットのパーツとつばが合っていなく、きちんと縫えていない。リメイクは、元の色を上手に配置したスカート。ウエスタン風のコーデュロイのジャケットは、かっこいい。
インターナショナル
・・型紙の課題は、ブルトントップです。フランス発祥の服は、元は海軍の制服で、ココシャネルが女性用のトップスにしました。白地に縞模様がオーソドックな柄で、柄合わせと、平らな襟ぐりと、肩のアキと、3個のボタンがポイントです。
・・リメイクは、東南アジアの民族衣装のサロンを2枚まで使って、独創的な服を作ります。色や柄の組み合わせが重要で、サロンとは、全く違う服に作り変えることが求められます。
・・モデルの課題は、画家のフリーダ・カーロ風の服です。メキシコ人のフリーダは、事故で、背骨に重傷を負い、画家になりました。メンバーたちは、彼女をイメージする大胆な服をデザインし、モデルにフィットさせます。
型紙とリメイクの順位
1-9 セリーナ:よくできたブルトントップで、襟もまあまあ、アキも上出来。ゆったりとしたリメイクの羽織は、ビーチで映えそうな服だが、ちゃんと着られない。モデルの課題は、きれいに縫えていて、パンツはよくフィットしているが、トップスと合っていない。
2-3 アンドリュー:マリンルックのトップスは、アキも柄合わせもよいが、襟ぐりが平らでない。リメイクは、斬新なトップスで、高評価。モデルの課題は、装飾がよいが、襟ぐりが未完成で、ウエスト回りがフィットしていなく、必要ない裏地がついていて、低評価。
3-4 ダミアン:ブルトントップの縞模様は合っているが、襟ぐりが平らでなく、アキでもミス。リメイクのワンピースは、後ろにファスナーがついている。モデルの課題は、フリーダをイメージできず、生地や色の組み合わせもイマイチ。
4-5 ラフ:ブルトントップは、襟ぐりが平らでなく、アキの縞模様でもミス。サロンを子供用のつなぎにしたリメイクは、よくできている。フリーダをイメージした現代風の服は目を引き、飾りもよく、上下がマッチしていて、高評価。
5-7 アディーナ:トップスは、縞模様が合っているが、アキは完璧でなく、襟ぐりのパーツがはみ出している。リメイクのワンピースは、よく出来ているが、袖に問題がある。ドラマチックなドレスは、盛り込みすぎで、裾が出来ていなく、未完成。
6-8 キャスリン:オーバーロックミシンでミスをし、穴が空いたトップスは、柄合わせが、片方失敗。ワンピースにリメイクしたサロンは、サロンからあまり変わっていない。レースを重ねたフリーダ風のドレスは、下のプリント柄が見えず、作品に挑戦する姿勢も見えず、残念。今回で脱落。
7-2 レベッカ:トップスはよいが、肩のアキが反対で、ボタンホールもひとつ不足。リメイクのトップスとスカートは、実際に着られてよい。フリーダ風の服は表のスカートの生地とピンク色のトップスが合っていないが、全体的にはよく、フリーダをイメージできる。
8-1 アダム:トップスは、縞模様が合っていなく、アキのパーツが後ろ前で、ボタンでもミス。女性用のワンピースのリメイクは、パーティにも着ていけそうで、高評価。フリーダをイメージした服は、白い生地に刺繍の生地を合わせていて、きちんと縫えているが、身ごろが長すぎ、サイズ感でミス。
9-6 ファリー:襟ぐりの形が崩れていて、柄合わせも、アキもできていないブルトントップは、未完成。子供用のワンピースは、背中のプリーツがよくできている。モダンな形のドレスは、フリーダの背骨をイメージしていて、しっかりとしたギャザーの袖と大きなリボンで、高評価。優秀作品に選ばれ、挽回。
子供服
・・型紙の課題は、男女兼用のロンパース。肩紐と前あてにパンツ部分を組み合わせた、動きやすいベビー服です。ウエストのギャザーと股繰りのスナップボタンがポイントです。
・・リメイクの課題は、合成ゴムのウェットスーツと浮き具などを使って、子供用のコスチュームを作ります。テーマは海。独創的で立体的な服に仕上げます。
・・モデルの課題は、子供用の男女兼用レインコートです。実用的で工夫のある防水のレインコートに仕上げます。縫いにくい素材に挑戦し、モデルにフィットさます。
型紙とリメイクの順位
1-2 セリーナ:よい生地を選んだロンパースは、ギャザーや股繰りなど、完璧な出来で、1位。クラゲとわかるコスチュームは、子供が喜んで着てくれそう。プリントの配置がよいレインコートは、フードもよいが、裏地が短い。
2-3 レベッカ:恐竜の柄を胸当てにもってきたロンパースは、ミスがなく、すばらしい。タコのコスチュームは、足や帽子がよく出来ていて、楽しく着られそう。楽しいレインコートはフィットしているが、スナップボタンがずれている。
3-7 ファリー:ロンパースは、ギャザーも均等で、胸当てもよく縫えいて、スナップボタンもしっかりついている。サメのコスチュームは、サメと判断できない。かわいいユニコーンのレインコートは、遊び心がいっぱいで、優秀作品に。
4-5 ラフ:ロンパースのギャザーは均等で、胸当てもよいが、ゴムが動いてしまう。人魚をイメージしたドレスは、シンプルだが、子供に好まれそう。色もきれいで裏地もよいレインコートは、少し縫製によじれがある。
5-8 ダミアン:指示をよく読まずに作ったロンパースは、ゴムを通す場所が違っていて、やや自己流。人魚のコスチュームは、パンチ不足で、パッとしない。魚が泳いでいるようなレインコートは、防水で、よく縫えている。
6-4 アダム:3種類の生地を使ったロンパースの組み合わせは、賛否両論で、スナップボタンが取れるミスあった。光る生地の人魚のコスチュームは、とてもよい。船の模様の黄色いレインコートは、縫いにくい生地のため、よく縫えていない。スナップボタンとサイズ合わせも失敗。今回で脱落。
7-1 アンドリュー:ロンパースは、ゴムを通す場所とギャザーでミスがあり、スナップボタンが取れた。カニのコスチュームは、すぐれたアイデアを見事に形にしていて、高評価。リバーシブルのレインコートは、配色もよく、1着で、2倍楽しめて見事。
8-6 アディーナ:ロンパースは、ギャザーとスナップボタンでミスがあり、全体的に不出来。虹色の魚のドレスは、なんだかわからないものになっている。恐竜柄がよく見えないレインコートは、ボタンでもミス。
リサイクル
・・型紙の課題は、古着を使った、紳士用ベスト。色や柄の調和を大切にし、前身ごろと後ろ身ごろを中表にひっくり返し、かっちり仕上げます。ボタンを5つ付け、後ろにはバックルも付けます。
・・リメイクの課題は、軍の払い下げ品を使い、女性用の服を作ります。迷彩柄を利用して、インパクトがありながらも、おしゃれな服に仕上げます。
・・モデルの課題は、古着のデニム(ジーンズ)から女性用のワンピースを作ります。生地をつぎはぎしながら、斬新で、しゃれた服をモデルにフィットさせます。
型紙とリメイクの順位
1-2 ラフ:色の組み合わせのよいベストは、生地の継ぎ合わせ方も上手で、とても美しく、正確に縫えている。片方の袖だけをパフスリーブにしたリメイクのワンピースは、とても目を引く。デニムのワンピースは海への思いが伝わってきて、目を見張る出来。沢山のパーツと、生地の端を生かす、見事なアイデアが詰まってるいる。優秀作品に。
2-3 セリーナ:ゴールドと黒の組み合わせのベストは、きちんと縫えていて上出来。ホルターネックのドレスは、迷彩ネットをスカート部分に使っているが、大胆さに欠ける。デニムのワンピースは、若々しいシルエットで正確に縫えているが、スカートが広がりすぎ。
3-4 アンドリュー:色合いのよいベストは、全体的にきちんと縫えているが、見返しが見えている。大胆なリメイクのワンピースは、ポンチョ風に仕上がっている。ブルーデニムのワンピースは、全体の配色とデザインはよいが、フィット感がイマイチ。
4-1 ファリー:ツイードのベストはよいが、前身ごろの裾が揃っていなく、見返しが見えている。肩パットの入ったリメイクのマントは、ドラマティックで素敵。はっきりとしたデザインの白と黒のデニムのワンピースは、ファスナーのデザインもよいが、サイドの生地がややだぶついている。
5-6 レベッカ:しゃれた柄のベストは、前身ごろの柄がずれている。アーミージャケットの前身ごろを使ったワンピースは、飾りが合っていない。正面のパッチワークのデザインが素敵なワンピースは、後ろが少し大きい。
6-5 ダミアン:色と素材のよいベストは、縫い方が雑で、前身ごろの裾が揃っていない。迷彩服のワンピースは、背中のクロスはよいが、裾の処理もなく、全体が合わない。ブルーデニムのワンピースは、ゴールドのステッチはきれいで正確に縫えているが、首の後ろが大きく、ポケットもないほうがよい。
7-7 アディーナ:元のデザインを残したベストは、でこぼこがあり、きれいに縫えていない。袖のない上着のようなリメイクは、場当たり的で、サイドのフリンジも奇妙。色の組み合わせのよいデニムワンピースは、コンシールファスナーが見えていて、腰回りがきつく、ウエストのシルエットがくずれている。今回で脱落。
冬の服
・・型紙の課題は、男性用のフランネルシャツです。フランネルは、丈夫であたたかく、チェック柄を、前身ごろと後身ごろ、さらに後ろのヨークで、柄合わせし、襟と9個のボタンを付けます。
・・リメイクは、マフラーやストール、スカーフのような「巻きもの」の生地を使って、男性または女性用の大人の服を作ります。元の「巻きもの」の形が残らないように、独創的な服に生まれ変わらせます。
・・モデルの課題は、冬用のパーティドレスです。ベルベット、サテン、ウール、ブロケードなどのゴージャスな冬用の生地で、暖かく、華やかなドレスを作ります。縫いにくい生地のため、難易度が上がります。
型紙とリメイクの順位
1-4 セリーナ:フランネルシャツはよく縫えていて、柄合わせもすばらしく、襟も平らで、後ろのヨークもよく出来ている。リメイクのグラディエーター風トップスは、中世の雰囲気で、色と素材の組み合わせもよい。グリーンのサテンのドレスは、パワフルででセクシー。鮮やかな緑色でインパクトのある服だが、接着芯が少し浮いている。
2-6 ダミアン:よい生地を選んだネルのシャツは、柄合わせもよく、ヨークもきれいだが、襟は指示に従っていない。ポンチョ風の服は、ストールからあまり変わっていなく、付けた装飾品も合っていない。ウールのドレスは、エレガントでセクシー。柄合わせも完璧で、オープンファスナーも上手くついている。モデルへのフィット感も、高評価。
3-2 アンドリュー:素敵な生地のフランネルシャツは、前の柄合わせが出来ていなく、襟も雑な仕上がり。中世風のリメイクのワンピースは、色や素材の配置がよく考えられている。紫のベルベットのドレスは、豪華だが、取り外しの出来るリボンが、ドレスの一部になっていない。後ろにデコボコがあり、ファスナーに皺がある。残念ながら今回で脱落。
4-3 レベッカ:ピンクのギンガムチェックのシャツは、ヨークの柄合わせが出来ていなく、襟もずれている。リメイクのトップスとスカートは、飛び立とうとするミツバチをイメージできるが、全体的にまとまっていない。パーティドレスは、グリーンの生地にゴールドのレースを重ね、スカートのプリーツもよく縫えていて、見事な仕上がり。
5-5 ラフ:フランネルシャツは、前の柄合わせはよいが、襟が出来ていなく、ボタンホールがなく、ボタンも3個だけで、未完成。リメイクのカーディガンは、色の配置はよいが、元のストールからあまり変化が見られない。ゴールドのドレスは、スカートのプリーツとウエストのリボンに工夫があり、モデルにもフィットしていて、すばらしい。優秀作品になり、挽回。
6-1 ファリー:型紙の課題のシャツは、柄合わせはよいが、襟もボタンもなく、全体の6割程度しか出来ていない。アニマル柄のリメイクのワンピースは、サイドのファスナーでフィット感を出し、印象的で着られる服になっている。縫いにくい伸縮性のある紫のベルベットを使ったセクシーなドレスは、モデルにフィットしていて上出来だが、タックが縫えていない。
音楽が最高の映画 [準々決勝]
・・型紙の課題は「ダーティ・ダンシング」をイメージした、ダンス用ドレス。サテンのドレスの上にシフォンのスカートを重ねるドレスは、難しい生地をどう扱うか試されます。シフォンの裾は、オーバーロックミシンで処理し、ウエストベルトは、レースで飾ります。
・・リメイクの課題は、「サウンド・オブ・ミュージック」をイメージしたカーテンを1枚使って、実用的な子供用の遊び着+パンツを作ります。しっかりしたカーテン地を生かして、わくわくする服に仕上げます。
・・モデルの課題は、アカデミー賞の衣装デザインにノミネートされた「ドリームガールズ」をイメージした、70年代風ディスコクイーンの衣装です。派手で、目を引く、ステージ映えするドレスが求められます。
型紙とリメイクの順位
1-1 セリーナ:きれいに縫えているダンス用ドレスは、スカート丈も揃っていて、よい出来だが、ウエストのレースがマッチしていない。リメイクは、和風の服を感じさせるデザインで、柄の配置も装飾もよく、見事な出来。モデルの課題は、スパンコールの生地を大胆に切り替え、華やかで、ドラマチックなドレスに仕上がっている。
2-2 レベッカ:身ごろがよく出来ているダンスドレスは、レースも素敵だが、肩の手縫いが合わず、ファスナーにたるみがあり、シフォンとサテンのスカートの丈が揃っていない。子供用のリメイクのワンピースは、パンツがスカートの下に隠れたデザインで、高評価。ドリームガールズをイメージできるゴールドのスパンコールとサテンのドレスは、生地の組み合わせがよく、オーガンザのスカートも見事。優秀作品となる。
3-3 ラフ:ドレス全体は出来ているが、オーバーロックミシンに問題があり、裾の処理が未完成で、ウエストのレースもつけられなかった。カーテンのギャザーを生かしたレーダーホーデン風の子供服は、よく出来ていて、フリンジも効果的。ディスコダンスにも合うパンツスタイルの衣装は、黒いマントとの組み合わせが独創的で、高評価。
4-5 ファリー:色の素敵なドレスは、身ごろに手をかけすぎて、スカートの裾が処理されていなく、未完成。肩のフリルが素敵な子供服は、ファスナーが片方しかつけられず、未完成。ドラマチックなスターが着るような赤のドレスは、セクシーで、ステージ映えするが、サテン生地にしわがある。
5-4 ダミアン:ダンスドレスは、ウエストベルトにずれがあり、ファスナーを指示通りにつけられず、裾の処理も未完成。レーダーホーデン風の子供服は、とても上手く組み立てられているが、スナップボタンが取れた。インパクトのあるドレスは、ドリームガールズのイメージとは違い、縫製とフィッティングにもミスがあった。今回で脱落。
1940年代の服 [準決勝]
・・型紙の課題は、1940年代のダンスに向いている大きなパンツ「オックスフォードバッグス」(バギーパンツ)です。また上が深く、タックがあり、裾には折り返し、ポケットも付けます。前のアキと持ち出しも評価のポイントです。
・・リメイクの課題は、軍用品のパラシュートを再利用して、男性または女性の服を作ります。生地を沢山使って、ボリュームのある作品に仕上げます。色の使い方も大切です。
・・モデルの課題は、クリスチャンディオールのニュールックヒントにした服です。細いウエストとたっぷり広がったスカートが特徴の服を、贅沢で女性らしく仕上げます。
型紙とリメイクのの順位
1-2 ラフ:ポケット、タック、ウエストもよくできた素敵なパンツは、落としミシンに、若干の乱れがある。リメイクの課題は、裾を引きずる純白のウエディングドレスで、インパクトがある。白に黒のベルトのまさに「ニュールック」のドレスは、素材が現代風で見事。
2-1 セリーナ:1級品のパンツは、生地もよく、前のアキや足のシルエットもきれいだが、ウエストベルトがややデコボコ。リメイクは、きれいな水色の生地でひだ飾りを沢山付けたドレスで、シンプルな手法で目を見張る出来に仕上がっている。袖のゆったりしたニュールックのジャケットは、ペプラムと袖丈が揃い、黒の七分丈のパンツも素晴らしい。初の優秀作品に選ばれる。
3-4 レベッカ:ウエストベルトがよくできたパンツは、持ち出しのパーツを忘れてやり直すなど、小さなミスがいくつかあった。リメイクは、赤と茶色のパラシュートをアレンジしたロングドレスで、形はきれいだが、色がイマイチ。40年代風の服は、ペプラムはよく縫えているが、ディオール風ではなく、ボタンやウエストの位置などにミスがある。
4-3 ファリー:前のアキとポケットがよくできたパンツは、ホックが付けられず、またも未完成。リメイクは、紫とピンクを基調にしたイブニングドレスで、形もよく見事。襟のみがニュールック風のドレスは、色の組み合わせはよいが、プリーツとスカートと袖が未完成。決勝には進めず。
とっておきの服 [決勝]
・・型紙の課題は、小さな女の子のブライズメイドドレス。シルクやサテンなどの豪華な生地を使って、結婚式用のドレスを作ります。裾のホースヘア、玉ぶちボタンホール、サッシュベルトにウエストの落としミシンと、決勝にふさわしい、むずかしい課題です。
・・リメイクの課題は、インテリア雑貨や、キラキラしたカーテンや装飾品を使って、フェスティバルに着る服を作ります。楽しくて、人目を引く、アッと驚くような服が求められます。
・・モデルの課題は、レッドカーペットにふさわしい、肩の開あいた華やかなイブニングドレスです。肩紐がないため、ドレスを支えるためにボーンを入れたり、伸縮性のある生地を使ったり、確かな技術が求められます。モデルは、ファイナリスト達の友人です。
型紙とリメイクの順位
1-2 セリーナ:シルクのタフタを使ったブライズメイドドレスは、ボタンホールに隙間があるものの、ネックレインがきれいに縫えていて、ウエストの落としミシンも指示通りで、すばらしい出来。型紙では、6回目の一位となる。リメイクは、スパンコールのトップスと、白いカーテンから作るパンツのつなぎで、ステージからダイブできそう。レッドカーペットにふさわしい黄色い雲のようなドレスは、すべてのギャザーがきちんと縫えていて、インパクトがある。確かな技術を見せ、挑戦したセリーナが、栄えある優勝者に!
2-3 レベッカ:水色のサテン生地の女の子用ドレスは、グレーのベルトがマッチしている。裾のホースヘアーは合格だが、ベルトがでこぼこで、ボタンホールもあまりきれいではない。リメイクは、メタリックの生地の上品なスカート。目を引く正統派のイブニングドレスは、レッドカーペットにぴったりで、フィット感もよい。
3-1 ラフ:美しい紫のシルクのドレスはすばらしく、ベルトがきれいに出来ているものの、落としミシンがなく、裏地の縫い目と、玉ぶちボタンホールにもミスがあった。リメイクは、キラキラのTシャツと短パンに、ヘアバンドとバッグを合わせ、インパクトがあり、フェスティバルをエンジョイできそう。独創的な赤のドレスは、生地も合っていて、ドレスに物語があるが、裾の処理が間に合わなかった。
決勝戦と優勝者
ソーイングビー5の栄冠は、セリーナに輝きました。すべての課題で、接戦の若い3人。最後の課題のイブニングドレスは、それぞれ個性的で、甲乙つけがたい作品でしたが、型紙で何度も1位に輝いているセリーナは、プロ並みの技術と、自分が着ないような今風のドレスに挑戦して、見事勝利しました。ソーイングビーを勝ち抜くごとにつけていった自信は、今後の彼女の人生に役立つことでしょう。
リメイクの課題で初めて1位を取ったラフは、型紙で、何度かトップを取り、モデルの課題でも、何度か優秀作品に選ばれています。技術があり、物語性のある服作りにすぐれた彼は、優勝してもおかしくない人ですが、僅差で栄冠をのがしました。
決勝戦のクラシックなイブニングドレスで高評価を得たレベッカは、回を追うごとに腕を上げてきました。いつも真ん中あたりにいたような彼女が、ついに優秀作品を取り、優勝を狙うまでに成長したのは、努力のたまものです。
ソーイングビー5の決勝戦は、高いレベルで争われ、優勝者が決定しました。セリーナのような優勝者を見て、これからもソーイングに挑戦する愛好家増えることでしょう。
課題の解説
ソーイングビー5の12人のメンバーは、3つの課題に取り組みます。
「型紙の課題」と「リメイクの課題」では、各自の順位が発表され、「モデルに合わせる課題」で、優秀作品が発表されます。
3つの課題終了後、ひとりずつソーイングルームを去り、決勝戦に残るのは、3人です。
型紙の課題
型紙の課題では、メンバーたちに型紙が、手渡されます。
エズメやパトリックが引いた型紙は、難解と言われています。
まずは、生地を生かして、正確に作品を作ることが大切です。
裁断や柄合わせもチェックされるので、ミスなく仕上げます。
型紙の指示と、制限時間内に仕上げることが、重要です。
リメイクの課題
リメイクの課題は、あらかじめ用意された服や生地を、斬新で新しいデザインにします。
服の柄やパーツを生かしながら、大胆にリメイクすることが要求されます。
皆がデザイン力を発揮し、実用性の高い服になっていることが、チェックされます。
メンバーは、独創的で、与えられたテーマに合った服に仕上げます。
制限時間は、1時間半のため、スピーディに仕上げます。
モデルの課題
最後の課題は、実際のモデルにフィットした服を制作します。
型紙とリメイクの課題では、マネキンを利用しますが、この課題では、生身のモデルが相手です。
体形の異なるモデルに合わせて、各自がテーマに合った型紙を選び、修正していきます。
モデルに似合う生地を選び、型紙のデザイン性、フィット感が、評価のポイントです。
まとめ
裁縫バトル「ソーイングビー5」のメンバーは、異なる裁縫歴を持つ、様々な人たちです。
パトリックとエズメの審査は、辛口ながら、メンバーの成長を願う、あたたかいものです。
メンバーは、きびしい審査に顔をしかめながらも、難解な課題に挑戦します。
皆を笑わせ、出場者をサポートするジョーも、元気いっぱい。
NHK、Eテレで、木曜日の夜、放送中です。
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