ドキュメンタリー映画「ようこそ映画音響の世界へ」の原題は、
「MAKING WAVES: THE ART OF CINEMATIC SOUND」です。
映画と音響の歴史を、それに携わった監督や、音響デザイナーの言葉で、語っています。
映画と音響の歴史
この映画は、映画に、音響がなかったころからの歴史が、つづられています。
映画が映像だけだった時代を経て、トーキー映画が出現して、映画と音が同時に楽しめるようになりました。
しかし、ストーリーや俳優重視で、音響はそれほど重要視されなかった時代が長く続きました。
1970年代に「スターウォーズ」のようなヒット映画の制作で、臨場感あふれる音が、注目されるようになりました。
1950~1960年代の、テレビにおされていた時期から、映画が息を吹き返し、あらためて、人々が映画館に、足を運ぶようになりました。
映画の音響制作
この映画では、「映画音響」を、「Voice」、「Sound effects」、「Music」という大きなカテゴリーに分けて、それぞれのスペシャリストから、制作の秘話を聞き出します。
音の拾い出し方、ミックスの仕方、映画音楽の効果、アフレコの必要性など、それぞれの観点から、映画音響の作成方法が、解説されます。
クリエーター達の徹底した挑戦と、時間のかかる作業工程と共に、音響が大切にされなかった時代の、彼らの、知らぜらる苦悩が、解き明かされます。
音に注目した監督たち
若かった、ジョージルーカス、スティーブンスピルバーグ、フランシスコッポラなどは、1970年代ごろから活躍しはじめます。
彼らが監督として、音響デザイナーたちとチームを組んで、成功していくまでのストーリーも、随所にちりばめられています。
音響技術の向上
音響技術の向上は、ロックやポピュラーミュージックが、先です。
音楽のサウンドをよりよくするために、ステレオや、多重録音などの技術が、開発され、磨かれていきます。
アナログのステレオレコーディングが、臨場感を生み、それが映画館でも、サラウンドとなって、再生されるようになりました。
時代は、デジタルに移り変わり、コンピュータを使った、新たなる音が作られるようになりましたが、技術者の飽くなき挑戦は、続いています。
ミッジ・コスティン監督
「ようこそ映画音響の世界へ」の監督、ミッジ・コスティンは、ご自身も、ベテランの音響デザイナーです。
そのため、技術者魂をもった、音響デザイナーたちの誇り高い仕事を、インタビューから、上手に引き出しています。
また、斬新な音響を聞いた、著名な監督の驚きも、表現されています。
まとめ
映画に歴史に興味のある人、音響を学んでいる人、映画の制作や監督を目指している人に、お勧めの映画です。
なにより、映画好きには、絶対に見てほしい、1本です。
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