キューバ個人旅行中に、左手首を骨折しました。
カマグエイで、怪我をし、サンティアゴ・デ・キューバで、治療を受けるまでの体験談です。
現地での治療費についても記載します。
海外旅行中 キューバ・カマグエイで手首骨折
キューバ個人旅行のルートは、ハバナが出発点で、その後、ビニャーレス経由でトリニダーに行きました。
トリニダーからは、サンティアゴ・デ・キューバを目指しましたが、距離があるので、途中、カマグエイに、1泊する計画を立てました。それが、そもそもの怪我の原因となりました。
カマグエイでは、カサ(民泊)に泊まり、翌日は、長距離バスに乗るため、早朝起きです。
朝、シャワーを浴びようとして、タイルの床で滑り、バランスを崩して、左手首を硬いタイルにぶつけ、ポキッと橈骨を折りました。どこをどう骨折したのかということを、正確に把握したのは、帰国後、しばらくしてからでした。
シャワールームでは、骨が折れたこともわからず、ずれた手首を自分で元に戻しました。民泊のオーナーに頼み、左手首をタオル巻いて、ゴムで固定して、バス停に向かいました。
カマグエイは、中都市なので、予定通り、サンティアゴ(キューバ第二の都市)に移動して、病院に行こうと思ったわけです。
サンティアゴ・デ・キューバ に到着し病院へ
朝7時頃からバスに乗り、サンティゴ・デ・キューバに向かいました。
バスの中で、左手はだんだん腫れて、痛みも出てきました。
移動中はどうしよもなく、ただ、バスに揺られて、サンティアゴ・デ・キューバに到着です。
バスターミナルから、予約していた民泊に到着し、日本に電話をかけたい旨と、医者に行きたい旨を告げましたが、これが、なかなかうまく行きませんでした。
自分の携帯を持っていなかったので、日本の海外旅行保険会社に国際電話をかけるべく、現地の電話サービスのようなところに行ったのですが、手段がないと断られました。
社会主義国では、海外に電話をかけるようなことも、簡単にできません。
結局、民泊のオーナーが、市内の整形外科のクリニックに電話して、おおよその治療費を確認してくれました。キャッシュの実費で、治療が受けられるとのことで、クリニックに向かいました。
オーナーいわく、「Somos Cubanos!」自分たちはキューバ人だから、助け合うのが当たり前、だそうです。
整形外科のクリニックで診察
サンティゴ市内の、整形外科クリニックでレントゲンを撮ると、「ここが折れている」というようなことを言われました。
しかし、「そんなにひどくない」とのことでした。
ひとまず安心したのですが、「ギプスを巻くために別の病院へ行かなければならない」そうです。ギプス巻くだけが、ここでできないのと思いましたが、仕方ないので、救急車で送られて、大きな病院に移動しました。
最初の整形外科クリニックには、誰も患者さんがいなく、パンを食べながら診療している女医さんと看護婦さんは、のんびりムードで、レントゲンを見ながら、折れているところを示して、「そんなに悪くないわよ」と言っていました。
レントゲンと診察の治療費は、70CUC(約7200円)です。
海外旅行傷害保険の引き受け保険会社に提出する書類を、書いてもらいました。
総合病院で再度レントゲンと診察
移動後再度レントゲン
救急車で送られた病院は、総合病院で、ガランとした大きな建物です。
沢山の患者さんがいて、数十年くらい前の、日本病院のようです。
見た目が怖い!
医師たちは、親切そうでしたが、「外人」ということもあり、珍しがられました。
だいぶ待った後、整形外科医が出てきて、再度、レントゲンを撮りました。
また、レントゲンを撮る必要があるのかどうかも疑問ですが、逆らえません。
待っている間も、手は、さらに、腫れてきて、かなり絶望的な気持ちになりました。
担当の整形外科医は、撮ったレントゲンを自分のスマホに映して見せてくれ、やさしそうな感じで、診察してくれました。
ちなみに、レントゲンの機械は、日本製だそうです。
手首の骨の整復
レントゲン後、先生に、手首の整復(骨を正しい位置に戻す)が必要と言われ、1日入院して、痛くない治療をするか、その場で、先生の手で整復するかと言われました。
手首の整復は、かなりの痛みを伴いますが、この病院に入院するのは「絶対に嫌」だったので、手で整復するほうにしてもらいました。
手首に何だかわからない注射を打たれ、大男2人で、手を押さえられて、手首の骨の整復を行いました。
怖いし、痛いし、パニック状態ですが、すくんで動けないいう感じでした。
後日、この治療は、たぶん、失敗だったことがわかりました。失敗だったのか、昔の治療方法だったのかわかりませんが、結果、骨は、ずれてしまっていました。
現地の先生の治療を信じていたのに、結果が伴わず、精神的な苦痛を受けました。
整復後はギプス固定
整復後は、ギプス固定です。
日本では、考えられないような、重い石膏のギブスを巻かれて、やっと民泊に帰れたのは、夕方でした。
治療費と海外旅行保険用証明書
治療費は、整復だけで、330CUCと言われ、レントゲンと診察も入れて、総合病院での費用だけで、44,000円くらいになりました。当然、現金はなく、カードで支払いました。
キャッシュで払った、整形外科クリニックの費用も足すと、52,000円くらいです。
保険でカバーできたとはいえ、これも外人だから、法外な料金取られたような気がしてなりません。(実際には、レントゲンと、整復と、ギプスだけですから・・・)
病院の事務センターで、海外旅行保険用の英文の書類を書いてもらいました。
海外旅行傷害保険会社に提出する、治療費の証明書は、必須です。
金額とサインがあることを確認して、忘れずに、持ちかえりましょう。
クレジットカード のレシートも、保管することをおすすめします。
翌日再度の診察
ギプス固定の治療後、先生に、「明日、手の状態を、もう一度見たい」と言われたので、翌日の午前中に、また病院に行きました。
ギプスの包帯の内側は、ナイロンのような生地で、内が赤くなり、かぶれそうになっていました。医師にかぶれを訴えると、包帯部分を、少しゆるめてくれました。
現地の気温が高いのと、手と手首の腫れのため、ギプスが蒸れます。
ギプスで、手首を固定したせいで、手の痛みそのものは治まりました。
肘の近くは、内出血で、黒ずんでいました。
海外旅行中の骨折 まとめ
初の骨折は、海外旅行中でした。
医療設備が充実していない海外での怪我は、ショッキングです。
キューバで、長距離の乗り継ぎ便(帰国便)を取るのは、不可能なため、腕を吊った状態で、予定通り数日過ごし、帰国しました。
治療費は、クレジットカード請求分が、約44,000円。
現地でのキャッシュでの実費が、約8,000円で、トータル、52,000円くらいでした。
外国人ということで、現地の物価とは、比べ物にならないほどの、高額費用が請求されました。
この経験で、キューバが受けている経済制裁は、車などの分野だけではなく、医療設備や医療物資なのだということもわかりました。
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