モンゴメリー作の「赤毛のアン」は、 誰もが名前を知っている、不朽の名作です。
テレビドラマ化された「アンという名の少女 シーズン1」は、アンがカスバート家に引き取られ、家族になっていくストーリーです。
原作とは違った展開もあるため、比較しながら見るのもおもしろいです。
「アンという名の少女 シーズン1」は、2020年10月からNHKで、放映されました。
アンという名の少女 あらすじ
「アンという名の少女」のあらすじは、赤ん坊のころに、両親を病気でなくし、里親にも恵まれず、孤児院で育った、アンの生い立ちから始まります。
農場に住んでいるカスバート兄弟は、孤児院から。男の子を引き取りたいと考えていました。
家の手伝いをしてもらうには、男の子がよいからです。
手違いで、女の子のアンが来てしまい、結局、彼女を養女にすることにします。
シーズン1では、アンが、やさしい兄のマシュー・カスバートと、厳格な妹のマリラ・カスバートに引き取れられ、家族の一員になっていく様を、描いています。
学校にも行きはじめ、友達を作ったり、イジメを受けたり、色々な事件が起こりますが、アンは、田舎町の生活に、徐々に慣れていきます。
テレビドラマ少女アンの感想
ドラマの中のアンは、大体、中学生くらいの年齢だと思います。
親の愛情や、友達に恵まれなかったアンは、孤児院で本を読んで、空想に耽っていたようです。
そのため、普通では、考えられない言動をします。
カスバート家に居場所を見つけたのに、生い立ちや言動ゆえに、近所に人たちに疎まれたり、学校でいじめられたりします。
本人の責任とは言えないかもしれませんが、アンは、自意識過剰で、自己主張が強いのです。
明るさや、おもしろさで、人を惹きつける反面、容姿や服装に、こだわりすぎます。
孤児院から抜け出せて、学校にも行かせてもらえることを感謝するより「あれもこれもほしい」と思ってしまう性格です。
強い自己主張と行動力が、時には疎ましく感じられ、時には状況を劇的に変える起爆剤になります。
そして、素直に自分を主張するからこそ、アンの存在を大切にし、愛情をくれる人たちもいます。
カナダの田舎町と時代背景
この物語の時代のカナダの田舎町では、男は仕事、女は家庭というのが、顕著でした。
田舎特有の助け合いや、せめぎあいのようなものも、ありました。
「みなしご」といじめられたアンが、勉強で、頭角を現していくのも、作者の意図があってのことだと思います。
また、現代のように医療が発達していなかった時代なので、死が、身近でした。
アンもカスバート家も、一見恵まれているように見える、秀才少年のギルバートも、それぞれ、過去があり、問題を抱えていました。
「定め」を受け入れなければならなかった、時代背景を感じます。
映像が見えるテレビならではの、農場の美しい風景も印象的です。
カスバート家で働くジェリー少年
私は、カスバート家の農場で働く、ジェリー少年が好きです。
大家族で、教育も受けられず働いているのに、素直で、屈託がなく、不平不満も漏らさないです。
主人公のアンとは、正反対ですが、こんなにやさしく、働き者の少年が登場するのは、うれしいです。
彼も、自分の人生の中で、幸せをつかめるとよいと、と思ってしまいます。
シーズン1最終回を見終えて
アンは、家や学校にもなじみ、親友のダイアナとも楽しい時を過ごします。
しかし、最終回では、また、大きな展開が待っていました。
マシューの心臓発作、農場の危機、学校を去ったギルバートとの再会。
カスバート家は、収穫した作物を積んだ船が沈没して、借金を負うことになります。
何とか手を打とうとするマリラですが、金額が大きく、マシューは、働けません。
家族を救おうと奔走するアンは、人々に助けられます。
施しを受けないと言い張るマリラとは、正反対ですが、この家族の個性こそが、見どころのひとつです。
しかし、世の中には、悪人も沢山いて、ジェリーは2人組に襲われ、お金を取られてしまいます。
農場を守うとするカスバート兄弟と、自分なりに家族を助けようとするアン。
シーズン2に続く、複線が敷かれたまま、シーズン1は、終了しました。
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