実話をベースにした映画「127時間」を見直しました。
公開されたときに観て以来、10年近くが経ちますが、今も色あせないメッセージがこもっています。
あらすじ
映画「127時間」は、2003年に起こった実話を元にしています。
アーロン・ラルストンは、登山や渓谷めぐりが趣味です。
ひとりで、ユタの大自然の中に飛び込んでいき、ロードバイクを飛ばします。
岩に登り、谷をめぐります。
登山や渓谷探検に慣れているので、装備を持っているし、必要な技術と体力をもっています。
しかし、ある日、ユタ州のキャニオンランズ国立公園でキャニオニングをしていたとき、
狭い岩場で、つかまろとした岩が落ち、右腕の先が挟まれてしまいました。
挟まれた手の上に岩が乗っている格好になったため、岩を動かそうとしても、びくともしません。
岩を削ろうとしましたが、小さなナイフひとつでは、どうしようもない状況です。
広大なキャニオンランズの深い谷底からは、助けを呼ぶこともできません。
アーロンは、岩との格闘と同時に、身体を楽にしようと画策したり、ビデオに記録を残そうとしたり、色々なことを試みます。
知恵と持てる技術を使い、切り抜けようとしますが、少ない飲み水もなくなっていき、次第に意識が朦朧とします。
「この人助かったから、映画になったはず」とは思いながらも、どきどきします。
127時間は、アーロンが遭難してからの時間です。
実話の書籍化と映画化
2003年に事故が起こり、アーロンは、「奇跡の6日間」という本を書きます。
書籍は、40万部のベストセラーになり、その後、映画化されます。
「スラムドッグミリオネア」のダニーボイルが監督で、ジェームス・フランコが主演です。
映画の半分以上は、狭い岩場での映像です。
身動きが取れない主人公の奮闘、絶望、家族への思い。
希望を捨てないように努めながらも、疲れ、寒さ、空腹で、幻覚を見るようになっていきます。
力尽きそうになり、ガクンと気を失いかけた時、奇跡が起こります。
アーロンの知識と技術、そして生命力が、彼を救うことになります。
奇跡は悟りと選択から
映画は、狭い岩の間での映像がほとんどですが。
主人公の心境の変化には、特筆すべき点があります。
死を間近に感じて後悔したこと
・・・ひとりで何でもできると信じて、行先を告げなかったこと
・・・渓谷で怪我をし、孤立するには、不十分な装備だったこと
・・・家族の心配や電話を無視したこと
・・・将来できたであろうことができなかったこと
アーロンは、後悔しつつも、すべて自分で招いたことだと悟ります。
人生は、選択の連続です。
いくつかの選択を間違えた結果、命にかかわる事件が起こりますが、チャンスをつかみ取れば、奇跡は起こります。
まとめ
広大なユタ州のキャニオンランズ国立公園の中の、狭い渓谷での命の葛藤。
見るのが辛くなる場面もありますが、主人公の生命力に感心しました。
準備と選択を怠らないようにという、戒めをかみしめたい映画です。
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